先週、妻の母親が亡くなりました。
母親は中国に住んでいましたから、妻は母親の死に目に会えませんでした。
しかも新型コロナ感染防止対策のため、急きょ、中国に渡航しても2週間、
ホテル隔離が続くので葬儀に参列することもできません。
そこで妻から頼まれたのは、パソコン越しで葬儀に参列したいというもの
でした。現地の式の最中の画像は、親戚がスマホで撮影してくれるから、
ということでしたが、いろいろクリアすべき問題がありました。
1)ロウソクをつけ、お線香をたく
2)火葬の前日は日本でいうお通夜のような形で一晩中起きている
3)中国では女性が大声で泣き続けて亡くなった家族を送る
4)パソコンを接続し続けるためのWi-Fi環境が必要
これらを全て満たせる場所を探すのが大変でした。
当然、集合住宅である自宅では苦情が来たり後々問題になりそうでしたから、
外の施設を探そうとしましたが、
市内のあるホテルでは、お線香、ロウソクはダメ、Wi-Fiも不安定で不可能、
ある葬儀社では、Wi-Fi環境になっていないということでしたし、
また別の葬儀社では、葬儀をやらないと部屋は貸せないと断られました。
最後に聞いてみたのが、北上市内の八重樫葬具店さんでした。
こちらでは、最近、葬祭会館「博愛苑」という家族葬向けの施設を造られており、趣旨を説明したところ、
ご快諾いただいて、その新しいお部屋をお借りすることができました。
部屋には必要に応じて大小の祭壇を選択でき、続き間には和室とツインのベッドルーム、
トイレ、お風呂、洗面所、キッチン、冷蔵庫、電子レンジ、食器類、お布団すべて揃っていました。
もちろんWi-Fi環境も整っており、ずっと安定した現地画像を見ることができました。
妻にしてみれば、あくまで現地で直接母親を送りたかったでしょうが、
パソコン越しではあるけれど、母親の死に顔を見ることができて良かったと思います。
そして一晩中、泣き続けて母親を送ることができて
不完全ながらも、ある程度は満足できたお別れになったのではないでしょうか。
亡くなった家族を悼み、悲しみながらも、
残された家族が、また自らの生を全うしようとする前向きな気持になれたのでは、と思います。
今回温かく対応してくださった八重樫葬具店さんに心から感謝したいと思います。
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くま (水曜日, 03 6月 2020 22:18)
御愁傷様でした。
大変だったですね。