昨日は、中学校の卒業式がありました。
卒業生と保護者と先生方だけの出席でした。
在校生は送辞の言葉をおくってくれた生徒一人の出席でした。
担任の先生から卒業生の呼名が一人ずつあり、卒業証書授与は代表して各クラス1名でした。
一人一人に壇上で卒業証書を授与してほしかった。
卒業生が「花になれ」を歌ってくれました。在校生にもその素晴らしいハーモニーを聴かせたかった。
願望を言えばきりがありませんが、
卒業式を行ってくれた教育委員会、校長先生をはじめ先生方に心から感謝しています。
難しい判断を迫られ、卒業式の場が新型コロナウィルスのクラスターの場になってしまえば
下手をすれば責任問題に発展するおそれもある中、
本当に挙行するために多くのご苦労、ご準備があったと思います。
ただ、岩手県では、(表面上?)感染者が出ていなかったことも幸いしたかもしれません。
卒業式には、形式だけの行事だと言い切れない何かがあります。
自分たちが思い出にできたと同じように、子どもたちにも一生の思い出にしてほしい、
そう願うのは親心として当然のように思えます。
式を終えて、生徒たちは各クラスに分かれ、担任の先生から一人一人卒業証書を渡されました。
そして生徒から、教室にいた保護者に手紙を渡してくれました。
この後サプライズとして、先生からの依頼で生徒に内緒で保護者が事前に手紙を準備しており、
それをお返しで生徒に渡すことができました。
その後、先生から生徒一人一人にカードが渡されました。
そのカードの半分は先生が選んだその生徒の写真1枚、もう半分は何行にも書かれたメッセージでした。
生徒への思いをその場で(半分泣きながら)読み上げて手渡してくれました。
そして生徒が合唱をして、最後は先生がギターを弾きながら曲を歌ってくれました。
その担任の先生の言葉で印象に残ったのが次の言葉です。
「このクラスの生徒たちが素晴らしいと思ったのは、決して特別なことではありません。
何度か席替えがあって、隣に誰が座ることになっても、誰一人として机を離そう、離れよう
とする生徒がいなかったことです。」
単に仲良しクラスということだけではなく、いろんな個性のある相手をまずは疎外せず、
受け入れよう、認め合おう、という意識を皆が持っていたクラスだったということでしょう。
もちろんそれは先生の雰囲気づくり、ご指導のおかげだとも思っています。
これは大人の社会でもなかなかできることではありません。
異質なものは排除しよう、遠ざけようとすることが当たり前の世の中になっているような気がします。
生徒たちには、その気持ちをいつまでも忘れることなく、
そして卒業式を行ってくれた先生方への感謝の気持ちを忘れることなく、
また次のステージに向かって、希望を失わず前向きに進んでくれたら、と心から願っています。
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